話せるようになりたいので、リーディングは結構です!?
「英語がペラペラになるには、とにかく話すことです!」
「日本の教育は英語を話すことをさせない。だから日本人はいつまでも英語が話せない!」
という大変耳心地のいい言葉、つい「そうだ、そうだ!もっと話す練習が必要だ」とばかりに話す練習だけをしようとしてしまいそうになりますが、うまくいきません。
Readingをしてくださいと言うと、「ああ、そういうのはもう中高で充分やりましたからいいです」と言う方がいます。本当でしょうか?Readingをきちんとしていたら、今はもっと話せるようになっているはずです。
Readingすらまともにやってこなかったというのが現実なのです。
それは英語教育の在り方に問題があるのですが・・・その話はまたいつか。
なぜインプットが大事??
話すためには、豊富な英単語や英語表現を知っていること、正確に言いたいことを伝えるための正しい英文法の知識が不可欠です。これらがなければ、知っている限りの乏しい単語力の中から、自分の言いたいことに最も近い単語を選ぶしかありません。
文法知識が欠けていたら、時制も不明、いつの話をしているのかも明確にならず、言いたいことはほとんど伝わりません。まるで2,3歳児と会話をしているような幼稚なアウトプットでは、大人として恥ずかしいと思います。これでは、英語を話せるとは言えません。
耳心地のいいことは無視して、地道なインプットを!
では、豊富な英単語や英語表現はどこから仕入れるのかと言うと、大量のインプットしかありません。
その際、「聞くだけでオッケー」「大量の英語をシャワーように聞きましょう」
という、これまた、耳心地のいい都合のいい宣伝文句に流されてはいけません。
文字、文書で見る必要があります。
わからない単語は地道に辞書を引きながら読み進めていくしかないのです。音読も加えると、英文構造についても頭に残るため、おかしな英文法で話した際に違和感を感じるようになります。
読んでわからないものは、いくら聞いてもわからない。最初に読解ありきです!
何を読むか?
まずは、自分の好きなテーマのものを読んでみましょう。私は小説が好きです。
最近読んだ小説で一番感動した本は、Where the Crawdads Sing (邦題:「ザリガニの鳴くところ」)です。この小説は読後感がとてもよく、しばらく余韻に浸りました。映画化されたのも納得。
小説以外では、伝記物小説、また、政治記事などに特化した上級雑誌も読みます。でもいつでも一番私の心を揺らすのは小説。
小説が好きでない人は、例えば、サッカーが好きなら、サッカー誌などの雑誌でもいいのです。とにかくたくさん英文を読んで、たくさんインプットすることが重要です。
読む習慣のない人は、まずは読むことに慣れましょう。読んでいるうちに、読むことが苦痛ではなくなっていきます。そうなったら、インプット量は飛躍的に増え、いつの間にか話すときに使える単語も増えているはずです。