点数が低い理由
300点代~400点代の人は、TOEIC公式問題集で過去問題を解くのは待ってください。むずかしい問題がたくさんあって、一気にやる気がなくなります。
なぜ300点~400点代なのかというと、基礎英文法の知識が欠如しているからです。中学校の英語の授業で習う文法はとても重要なのですが、そこをよく理解しないまま今に至ってしまっています。そのように言うと、
「え~、でも、中学校でも高校でも英語の試験はできました!」という反論が必ずかえってきます。ここが大問題で、「できた」わけではなく、「できた」と錯覚させられているのです。
思い出してみてください。中学校や高校の英語の期末試験などは試験範囲が決められていて(それもかなり狭い)、問題も教科書の問題をそのまま出題する先生もいたことでしょう。わからなくても問題を丸暗記してしまえば点数は取れたはずです。また出題形式も選択問題のように「これとこれではどちらが正しいか?」とすごく狭い範囲で答える問題ばかりではなかったですか?このような形式がほとんどである理由の1つは、多くの生徒の解答用紙を採点する教師にとっては採点がラクであることがあげられます。実力が本当にわかるのは、実際に英文を書いてもらうとか会話をする等ですが、そのようなことを生徒一人ひとりに課していては時間がかかってしまいます。
TOEICのように初級レベルからネイティブレベルまですべての受験者が同じ問題を解くような試験問題は、中高の英語の授業の期末試験のように狭い範囲から出題されることはありません。英語の授業や試験をなんとなく上手くやり過ごしてきても、このように範囲がない試験では全く歯が立ちません。なぜなら中高の英語の試験では、英文法をきちんと理解した上で正解してきたわけではないからです。
初心者がすべき勉強
最初にすべきことは、基礎英文法の徹底理解をすることです。まずは中学英語で充分なので、それだけを完璧に理解するまで勉強してください。
最低限、理解しておくべきこと
- 英語の語順は、「主語 → 動詞 → その他」
- 1つの英文には必ず主語が必要
- 1つの英文には必ず動詞が1つ必要
- 1つの英文に動詞は必ず使うこと。でも1種類しか使えない。一般動詞かBe動詞のどちらか
- 一般動詞は、身体のどこかが動くと理解する。食べる(eat), 走る(run), 料理する(cook)など。think「考える」は脳が働いている。have「持つ」は物理的に持てないものにも使う。例えば感情など。
- 一般動詞が使えない文、例えば「私は忙しい」「弟は学生です」などは、身体のどこも動かない。このように「忙しい状態」「学生である状態」を表すときは Be動詞を使う。
- Be動詞の現在形は am, is, are。主語によって使われるBe動詞が違う。Be動詞の原形は be。主語がなんでも同じbe。Be動詞の過去形は was, wereの2つのみ。主語によってwasかwereか選ぶ。
- 代名詞を覚える。文のどこに登場するかで代名詞の形が変化するので、それも覚える。すでに覚えている人がほとんど。でもそれがどこに登場するかを復習すること。I, my, me, mine She, her, her, hers He, his, him, his. など
- 3人称とは何か、2人称とは何か
- 動詞の現在形のルール
- 3人称、単数、現在とは何か
- 動詞の過去形
- 現在進行形のルール
- 過去進行形のルール
- 現在完了のルール
これらをまずは徹底理解しましょう。これができるようになってから、ようやくTOEICの問題に少しずつ取りかかるようにします。