grateful v. thankful

どちらの単語も日本語に訳すと「ありがたく思う」「感謝している」という意味です。したがって、どちらを好きに使ってもいいのではないか?と思われますが、微妙に違いがあります。

grateful はどのような場面で使うの?

gratefulは、他人の親切や好意などに対しての感謝の気持ちについて述べる場合に用います。特に深い感謝の意識を持ち、感謝の対象となった人や状況に対して恩義を感じる場合、あるいは受け取ったものの重要性を認識することを意味する場合に用いられます。

I am very grateful for all your help. (I’m very thankful …とはならない。感謝の気持ちの大きさが伝わらないから)
助けていただき大変感謝しています。

They were grateful for the generosity of strangers who helped them rebuild after the disaster.
彼らは、災害後に再建を手伝ってくれた見知らぬ人々の寛大さに感謝していました。

We’re grateful to have such a dedicated team working with us on this project.
このプロジェクトで一緒に働いてくれる、こんなにも献身的なチームがいて、私たちは感謝しています。

thankful はどのような場面で使うの?

“grateful” に似ていますが、”thankful” は何かを受け取ったり経験したことに対する感謝を表現するためによく使われます。大きなことも小さなことも、様々なものに対する感謝の気持ちを表すことができます。また、gratefulとの大きな違いとして、thankful はなんらかの危険や危機が避けられてよかった何か不快な経験をして、それが済んでほっとした気持ちを表す場合に特に使われます。

I am thankful that I got home before the earthquake hit.
地震が起きる前に家に帰れてよかった。

We feel very thankful that she didn’t marry him after all.
結局、彼女は彼と結婚しなくて本当によかったと私たちは思っている。

We are thankful that the war is over.
戦争が終わってよかった。

結論!
“grateful” はやや強い感情の重みを持ち、より重要な行為や状況に対して使われるのに対し
“thankful” はさまざまなものに対する感謝の気持ちを表現するために日常的によく使われます。また、危険を回避することができた状況にも用いられます。この場合、gratefulは使われません。

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この記事を書いた人

斉藤ひろみ(Hiromi SAITO, Ph.D.)

ニューヨーク大学大学院 教育学部TESOL(英語教授法)の博士号(Ph.D.)を取得。卒業後はニューヨークにある複数の大学でESL(第二言語としての英語)を指導。ネイティブ講師が中心の中、唯一の日本生まれ・日本育ちの講師として6年間教壇に立つ。

帰国後は、慶應義塾大学、早稲田大学、テンプル大学などで英文ライティングやスピーチ指導に従事。また、国際会議の現場では会議通訳者としても活動しており、天皇陛下(現・上皇陛下)や各国要人の通訳、テレビ通販番組での同時通訳など幅広い分野で活躍中。

「英語を教える力」と「英語を使う力」の両方に精通した、英語のスペシャリストです。

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