英語力が伸びない理由は

ズバリ!インプットが足りないから

中学校・高校での英語の授業の総時間数は790時間と言われます。

これを聞いて、多いと思われましたか?実は、全然、足りません。

外国語をマスターするのに最低必要な時間は2,000~2,200時間と言われています。中高の6年間での学習時間は、必要な時間数の半分にも満たないということ。

インプットが少なければ、当然、アウトプット、つまり話すことはできません。 英語を自由に使いこなすには、大量のインプットが不可欠です。だから、今までの学習時間では到底足りないのです。

例えば、英語で話せるようになるには、毎日着実にインプットを積み重ねることが大切。インプットを増やす一つの方法として、英文音読があります。これを毎日続けることは、英語力を大きく向上させます。

英文音読でインプットを増やす

例えば、英字新聞の音読を2時間、それを1年間毎日続けたらどうなるでしょうか?

365×2=730時間

730時間!これはかなりのインプット量です。さすがに毎日2時間も音読することは無理だと思いますが、例えば、そのうちの30分を音読にして、残りは黙読をしてもいいと思います。黙読は音読ほど時間はかかりませんが、それでも効果は抜群です。30分の音読って、実際にやってみるとクタクタになります・・・せめて15分はやってみましょう。

音読には特に効果があり、発音、リズム、語彙力、理解力を同時に鍛えることができます。これは、単なる黙読では得られない効果です。

音読だけじゃない!多読も必要

また、TOEFLや英検などの試験を目指している人にとっては、音読だけでは不十分です。多読を取り入れることがとても重要です。多読は単語力を増やし、英語を「自然に」理解する力を養います。

さらに、単語の反復記憶も忘れてはいけません。何度も復習してこそ、単語が記憶に定着します。これらを組み合わせることで、着実に英語力がアップしていくのです。

効果的なインプットの実践法

  1. 毎日の習慣化:最初は短時間でも、毎日続けることが大切です。30分(あるいは15分)の音読から始めて、少しずつ時間を増やす。
  2. 音読と黙読のバランス:音読が効果的な理由は、発音や理解を深めるため。黙読も大事ですが、音読を取り入れることで理解が深まります。
  3. 多読で語彙力を強化:一度にたくさん読むことを目指して、様々なジャンルの英語を読んでみましょう。内容を理解することで自然に語彙も増えていきます。
  4. 単語の反復練習:覚えた単語を定期的に復習することで記憶に定着させます。アプリやフラッシュカードを活用すると効率的です。

まとめ

インプットを増やすというのは、英語学習の基盤を作る作業です。英語を話せるようになりたい、試験で良い点数を取りたい、そんな目標があるなら、まずは「どれだけインプットしたか」で勝負が決まります。短期間で効果を感じられる方法を実践し、英語力を着実にアップさせましょう。

今すぐにインプットの習慣を始めてみませんか?

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この記事を書いた人

斉藤ひろみ(Hiromi SAITO, Ph.D.)

ニューヨーク大学大学院 教育学部TESOL(英語教授法)の博士号(Ph.D.)を取得。卒業後はニューヨークにある複数の大学でESL(第二言語としての英語)を指導。ネイティブ講師が中心の中、唯一の日本生まれ・日本育ちの講師として6年間教壇に立つ。

帰国後は、慶應義塾大学、早稲田大学、テンプル大学などで英文ライティングやスピーチ指導に従事。また、国際会議の現場では会議通訳者としても活動しており、天皇陛下(現・上皇陛下)や各国要人の通訳、テレビ通販番組での同時通訳など幅広い分野で活躍中。

「英語を教える力」と「英語を使う力」の両方に精通した、英語のスペシャリストです。

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